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腹腔鏡下胆嚢摘出術 術中と術後の合弁症

この手術は体にメスを入れる範囲が小さいため、術後の痛みも軽くすみます。発熱や肺炎などにならなければ、翌日は食事やトイレ歩行ができて、経過が良ければ、3〜5日後には退院となります。翌週には外来で抜糸します。
といっても、肉眼でお腹の中を確かめながらの手術ではなく、カメラを通して行うのですから、術者の技術や経験回数の多さが手術結果に影響を及ぼします。
手術するなら、実績のある経験回数の豊富な医師にやってい戴きたいですね。

また、手術中に出血が止まらなくなったりとか、不測の事態が生じたときは急遽開腹手術に切り替わることもあります。
手術である以上、合弁症の起きる可能性はゼロではありません。わずかですが、次のような合弁症が生じる可能性があります。

術中の合弁症
1)出血
2)胆のう穿孔(せんこう)
3)胆管損傷
4)腸管損傷

術後の合弁症
1)胆汁漏出
2)術後出血
3)皮下気腫
4)創感染

術後の症状
胆嚢を摘出すると、今まで続いた不快な症状が消え、疝痛発作を起こすこともなくなりますが、新たに不快な症状が現れることもあります。
最も多いのは、下痢、食欲不振、消化不良、もたれ、吐き気などが起きます。
手術前までは、濃縮された胆汁が胆のうから必要に応じて分泌されていたのが、摘出後は、胆のうがなくなったために、肝臓でつくられた薄い胆汁が食べ物が入ったときだけでなくだらだらと出続けるからです。
胆のうが正常に働いていた人ほどこうした症状が現れやすいです。しかし、しかしほとんどの場合、高脂肪食を摂らないようにしたり整腸薬や消化酵素薬を服用することで、3〜4か月すると次第に気にならなくなります。
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腹腔鏡下胆のう摘出術

腹部に5oから10o程度の小さな穴を4カ所あけ、そこから腹腔鏡や超音波メス、鉗子などの器具を挿入して、ビデオモニターで観察しながらする手術です。

腹部の穴は、へその直下に10o、これは腹腔境カメラを挿入するためのものです。
5oあるいは10oの穴が上腹部の正中部、
3oあるいは5oの穴が右側腹部と
上部正中部の中間に、これら4つの傷穴がつきます。
これらの傷はほとんど目立たなくなります。上腹部正中部の穴が5oの時は残りませんが、10oの場合、正中創は傷跡が残ってしまうことがあります。

この手術は現在、胆石を外科的に治療するときに最も多く行われています。開腹する必要がないので、美容的にも優れ、術後の痛みも少なく、開腹手術に比べ体への負担が大きく軽減されます。入院期間も短くてすみます。
手術そのものに要する時間は30分から1時間程度で、入院も通常1週間程度です。

腹腔鏡下胆のう摘出術が行われる場合
◆ 疝痛発作が頻繁に起こり肝機能が悪化している。
◆ 胆石が胆のう内に充満している。
◆ 胆のうの壁が厚くなって炎症が疑われる。
◆ 胆のうに穴がいて腹膜炎を生じている。
◆ 薄い胆汁が溜まって胆のう水腫を起こしている。
◆ 膵炎の原因となっている。
現段階ではこれらの症状が出てなくても、今後このようなことが予想できる場合は胆のうの摘出が行われることがあります。

この手術ができない場合
◇ 胆嚢の炎症が激しくて癒着がある。
◇ 過去に上腹部の手術を受けて癒着がある。
◇ 癌の疑いが強い。
◇ 高齢で体力が低下している。

腹腔鏡下胆のう摘出術の手順

1.気腹
お腹の中には様々な臓器が詰まっていて、すべての腹腔内臓器が腹膜という1枚の膜に包まれています。普段は少しの腹水だけが入っているぺちゃんこの袋です。
そこへ全身麻酔をして空気を注入してスペースを作り、腹腔鏡のカメラで観察しながら手術します。
スペースを作るためにはお腹の壁に小さな穴をあけ、腹腔内に空気を送り込むことが必要です。この方法には、圧を加えて炭酸ガスを送り込む気腹法と、腹壁を持ち上げる吊り上げ法とがあります。
気腹法は腹腔の内圧が上がりますので、心臓や肺の弱い方は行えない場合があります。
しかし、腹腔内の良好な視野がえられ、操作も簡便なので普通はこの方法が使われます。

2.トロカーの挿入
手術に使われる器具は、腹腔鏡をはじめすべての器具はトロカーといわれる筒を通じて腹腔内装挿入されます。逆流を防ぐ弁がついており、腹腔内の炭酸ガスが抜けてしまわないようにできています。

3.胆のうの摘出
1)胆のうの底部を把持鉗子(はじかんし)でつかんで頭側に引っ張り上げる。
2)2本の鉗子を使って胆のう管の位置を確認する。
3)胆のう管前面の奬膜(しょうまく)を切開する。
4)胆のう管と胆のう動脈をそれぞれ剥離する。
6)肝臓から胆のうを剥離する。
7)止血を確認して胆のうを腹腔外へ摘出。

4.胆のうを腹腔外へ摘出する
取り終わって胆のうは、胆汁がこぼれて腹壁に感染を起こさないよう、体外摘出用の袋に入れて摘出します。
トロカーを挿入した穴から、胆汁が入ったままの胆のうは出てこれません。
なので胆のうの一部が腹壁から顔を出したそのとき、細い管をたんのうに刺入して胆汁を抜き取ってしまいます。
胆石が小さい場合は、そのまま胆のうを体外に引き出せますが、トロカー挿入口より大きい場合は、最初に胆石を鉗子で細かく砕いて、胆のうから取り除き、空になったたんのうを体外へ取り出します。

5.腹腔内の洗浄と腹壁の傷を縫合
出血や胆汁の漏れがないことを確認して、腹腔内を生理的食塩水で洗浄します。
4カ所のうち、1カ所を除く穴を縫合します。
残り1カ所の穴には、細い管のチューブ(ドレーン)を挿入しておきます。これは出血や胆汁の漏れがないかを確認するためです。
傷穴の縫合は美容的に抜糸のいらない方法で行います。
チューブは何も異常がなければ次の日に抜きます。

posted by ミミ at 16:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 治療法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

胆石 内視鏡治療

内視鏡を使って胆石を排出したり、小さく砕いて取り出す治療法があります。総胆管や肝内たん管に胆石があるときに行われます。口から内視鏡を挿入して胆石を除去します。

総胆管や肝内たん管の胆石は内視鏡治療が第一選択です。

以前は、これらの場所に胆石がある場合は、開腹して、総胆管や肝内たん管を切開し胆石を取り出す手術が行われていました。とても体への負担が大きい手術です。現在は内視鏡を用いた砕石術がごく一般的で、開腹することもないので、体のダメージも少ないです。

現段階で症状がなくても、総胆管も肝内たん管も細いため、胆石が詰まればいずれ疝痛が起こりえますし、胆管炎を起こす危険性もあります。ですのでこれらの部位に結石がある場合は、早めに治療を行うことが多くなっています。

口から内視鏡を入れて12指腸に排出させる方法はいろいろありますが、よく行われるのは、電気メスで12指腸乳頭部を切開し出口を広げて、12指腸に自然に胆石を排出させる方法です。
胆石が小さいときは、バルーンといわれる風船のような道具を入れ、乳頭部を押し広げるようにしてから排出させます。
大きくて取り出すのが難しいときは、砕石器具を内視鏡の尖端につけて、胆石を砕いて排出させます。
かごのような形のバスケット鉗子で胆石を砕く方法。
内視鏡の一種である胆道鏡に取りつけた器具で衝撃波を当てて砕く方法(電気水圧衝撃波結石砕石術)、レーザーを照射し砕く方法などがあります。現在の主流はバスケット鉗子のなかに胆石を捕獲して砕くものです。

※ 内視鏡
内視鏡は身体の内部を観る鏡です。細くて長い管を口や皮膚を通して体の中に入れ、尖端についている超小型カメラで内部の映像を映します。
尖端にいろいろな器具をつけることができるようになっていて、その器具によって、止血や粘膜切除、ポリープ切除、12指腸乳頭部切開やステント(網状の細長い管)の挿入、狭窄解除、異物除去などの治療を行えます。
胆石の治療の場合、小型の衝撃波発生装置やレーザー光線発生装置、バスケット鉗子やバルーンなどをつけて治療ができます。

posted by ミミ at 15:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 治療法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

体外衝撃波砕石療法(ESWL)

少し痛みを感じることもあるが、比較的ダメージの少ない治療。
しかし、壊した破片で胆石発作を起こすこともあります。

体外から音波の一種である衝撃波を照射することにより、胆石を小さく砕く治療法です。
小さな破片になった胆石は胆汁と共にたんのう管を通って12指腸に流出するか、ウルソデオキシコール酸などの併用治療で溶解消失させます。

この治療法はお腹にメスを入れることもなく体の負担は少ないのですが、誰にでもできるわけではありません。適応できるのは、純コレステロール胆石の持ち主で、直径30mm以下、数は3〜4個程度まで。X線検査やCT検査で、石灰化がみられない。それになにより、胆のうの収縮が良好という条件がつきます。
1回の治療時間は1時間程度で、普通4〜5回繰り返しますが、10mm以下の胆石では、1度で消失する場合もあります。
体外衝撃波砕石療法は、少し痛みを感じることもありますがので、鎮痛薬を用います。

胆石破砕成功率は、80〜100%ですが、反面1年以内の胆石消失率は、50〜85%と低くなります。つまり、胆石は砕けてもすべて消えるわけではないのです。

他にも難点はあります。胆石が完全に取り除かれないため、胆のう内に温存され続けます。
破砕した胆石が小さい石に変わっただけですから、小胆石の発作を起こします。
胆石がたんのう管を通って総胆管から12指腸へ通過するときに詰まって、腹痛、発熱、黄疸といった胆石発作の症状を起こすことになります。
また、ごくまれですが膵臓の出口に詰まり膵炎になる場合もあります。

たとえうまく取り除かれたとしても、たんのうの状態や胆汁の状況は依然として胆石が形成された時と同じですので、どうしてもたんのうの中に胆石が再発する可能性は残されます。
その結果、破砕治療後でも1年に10%ずつの再発の危険性があるといわれます。
現在ではあまり使われていない治療法です。
posted by ミミ at 15:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 治療法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

胆石溶解療法

コレステロール胆石なら薬で溶かせることもありますが、胆のうが残る限り再発のおそれはあります。
コレステロール胆石ができるのは、胆汁中のコレステロール、胆汁酸、レシチンのバランスが崩れ、相対的にコレステロールの増加が原因です。
だから胆汁酸を飲むことで、バランスがとれれば、コレステロール胆石を溶解させることができるのではないか、という考えから生まれたのが胆石溶解剤・利胆薬です。
ケノデオキシコール酸とウルソデオキシコール酸という胆汁酸に胆石を溶かす作用があります。
化学合成で作られたケノデオキシコール酸には肝機能に障害を起こす副作用があることがわかり、現在はウルソデオキシコール酸の方がもっぱら胆石溶解剤として使われています。
ウルソデオキシコール酸は、昔富山の薬売りの中に入っていた熊の胆(くまのい)という真っ黒い色の漢方薬で、おそろしく苦いものです。
現在は熊ではなく、牛の胆汁をもとに製造されているそうです。

溶解剤の適応できるのは、
● 純コレステロール胆石。
● 直径が1cm未満で、3個以内。
● 胆のうがちゃんと機能している。
● X線検査で石灰化がみられない。
● 胆管、胆のうに合弁疾患がない。
● 疝痛発作のないサイレントストーンなどです。

この溶解療法の効果を得るのには長時間(6か月〜12か月)かかります。
胆のうの機能がちゃんと保たれてないと薬が胆のう内に到達できないので、たんのうが機能していることが必須条件。経口的または経静脈的胆のう造影をやり、造影度と収縮能が良いことを確かめてから治療開始となります。
それでも完全に溶解できるのは、10人に3人程度です。しかし消えたとしても、服用を止めると再発してしまうこともあります。保存療法で胆のうは残るわけですから、胆汁の組成が大きく変わらない限り、解決にはならないのです。食事管理の大事さがわかると思います。
また、ウルソデオキシコール酸は比較的安全な薬ですが、糖尿病の薬を飲んでいる方は、その薬の効果を増幅してしまう働きがありますので注意が必要です。
間質性肺炎の原因となるという報告もあるようです。
ウルソデオキシコール酸を服用していて、空咳が続くようでしたら即刻、内服を中止して医師にご相談したほうがよいです。 
posted by ミミ at 20:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 治療法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

発作持に使われる薬とその副作用

薬には副作用があります。緊急に運ばれた病院で自分に合わない薬を投与されないためにも、薬の副作用について理解しておく必要があります。
胆石のある人はいつ発作でしらない病院に運ばれるかわかりません。

◆抗コリン剤
緑内障や心臓の悪い人はこの薬を使用できません。
前立肥大症のひと、排尿に時時間のかかる人は、尿が後で出にくくなることがあります。

鎮痙剤の抗コリン剤は、発作を起こしているとき、内服または筋肉注射で使われます。
点滴の中に混入していることもありますので、注意が肝心です。
薬剤は臭化ブトロビウム(コリオパン)臭化ブチルスコパラミン(ブスコパン)などがあります。
硫酸アトロピンも抗コリン作用があります。

◆消炎鎮痛剤
喘息持ちの人、胃潰瘍や12指腸の消化性潰瘍のある人は病気を悪化させるので、用いることができません。
薬剤はボルタレン、インダシンなどが普通使われます。

このほか、中毒性のある鎮痛剤もあります。
自分の体質や持病をから、これらの薬の副作用をきちんと理解把握した上で、緊急先の病院でもちゃんと申し出ることができるようにしていましょう。


posted by ミミ at 21:23 | Comment(1) | TrackBack(0) | 治療法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

発作が起きたときの治療

まずは鎮痙剤(ちんけいざい)や鎮痛剤で痛みを抑えます。
薬の副作用にも注意が必要です。

胆石の発作が起こったときの治療は、痛みと炎症を抑える治療になります。
疝痛発作が起こっているときは、胆のう管か総たん管末端に胆石がはまってしまって、胆のうを動かす筋肉の平滑筋が収縮して痙攣を起こしていることが考えられます。

こんなときは鎮痙剤の抗コリン剤の注射で痛みを抑えます。
軽い場合はこれで治まりますが、脂汗をかくような強い痛みのある発作の場合は、鎮痛剤の投与となります。
消炎鎮痛剤の座薬を使う場合もありますが、
一般的には、準麻薬性鎮痛剤のペンタゾシン
または麻薬性鎮痛剤の投与になります。
これはともに、強力な鎮痛作用と痛みに対する恐怖心を取り除く作用があって、大変効果があります。

しかし逆に12指腸乳頭筋の括約筋を収縮させてしまう副作用があり、発作を誘発させてしまうこともあります。そのため、副交感神経遮断薬の硫酸アトロピンを併用することで、この副作用を防ぎます。

発作時間が3〜4時間も持続するような場合は、いずれ腸内細菌による感染が起こると考えられますので、胆のう炎の併発に対して、抗生剤の投与を行います。

それでもなお持続的に痛みが続くときは、経皮的胆のう穿刺・吸引または胆のうドレナージを行います。また様態によっては緊急で手術療法に切り替わることがあります。

黄疸が出ていれば、胆管炎の併発を疑い、経皮経肝胆道ドレナージまたは内視鏡的胆道ドレナージを行います。
posted by ミミ at 15:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 治療法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

胆石症の治療法

根本的治療と保存的治療の2つの治療方法があります。

手術で胆石の入った胆のうごと摘出して、根本的に治療をする方法と、胆のうは残して、胆石のみを壊したり、溶かしたりする保存的治療法とがあります。

根治的手術の治療には、お腹を切って胆のうを取り除く開腹胆のう摘出手術と、腹腔鏡下摘出術があります。
腹腔鏡下手術は、近年急速に発展してきて現在では治療の主流になっています。

根治的治療ではないですが、内視鏡(12指腸カメラ・胆道鏡)をつかってやる胆石除去治療もあります。胆管に胆石があるとき、口から内視鏡を入れて、12指腸の乳頭部から取り除きます。
またそのほかに、体の外から直接胆のうにチューブを挿入して、胆石溶解剤を注入したり、チューブから鉗子を挿入して胆石を除去する方法もあります。

保存的治療には、胆石溶解療法や、体外衝撃波破砕療法があります。
体にダメージが少ないので、高齢者に向いている治療法です。

しかし、胆のう自身の機能が低下していている場合は、胆石を溶解したり、破壊したりするといった治療法では、また再び胆石ができる可能性があります。ですから、症状が出ている胆石症の根治的な治療は、手術治療だけということになります。

人間ドッグなどで見つかった症状のないサイレントストーンの場合は、6か月か1年に1回の超音波検査をしての経過観察になります。変化がなければ治療の必要はありません。
さまざまな胆石の治療方法がありますが、その人の症状や生活環境、併存疾患などをよく加味したうえで、適した治療療法を選ぶことが大切です。

※ 胆石症で胆のうの摘出を検討するのはどんな時?
症状がしばしば起こる。
胆のうが変形している。
胆のうが機能していない。
胆石が大きくなっている。
胆石の数が多い。
ポリープが急に大きくなってきたなどです。
posted by ミミ at 11:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 治療法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする